新しい治療法「吸着式潰瘍治療法」当院でも開始しました。

様々な要因で足に皮膚トラブルや傷を負った際に、下肢閉塞性動脈疾患(LEAD)があると非常に予後が不良なケースが多く発生します。LEADは簡単に言えば血流障害であり、傷が治る為にはその創部周囲に血液が流れていなければ、感染防御機構が働かず感染を起こしたり、新たな皮膚を作るための酸素や栄養が運ばれない為に、いつまでも傷が治らないばかりか、皮膚組織が壊死してしまいます。

この場合、カテーテル治療や手術によって血行再建治療が必要となります。しかし、一度虚血によりダメージを受けてしまった組織を回復させるには、医療者も患者様も並大抵な努力が無ければ治癒させるのは困難な状態に陥ってしまいます。

壊死組織が広範囲となったり、感染が広がり生命への影響が高まってしまうと「一部切断」や「大切断」を検討もしくは判断せざるを得ない状態になります。このような状態をCLTI(包括的高度慢性下肢虚血)と言います。

 透析患者はこれらのリスクが非常に高い病態群であり、医師をはじめ透析スタッフは「下肢救済」を掲げ、看護師による定期的フットチェックやフットケア、指導などを行っています。

 先にも述べたように、下肢に生じた傷が悪化すると「潰瘍」となり、血管治療を行い十分な血流が得られてから、治癒までとなる期間が“勝負”となるわけです。

 当クリニックでは潰瘍に対する処置方法には先進的方法を常に研鑽し、看護実践に取り入れ看護師が主体となり『下肢救済チーム』として対応させて頂いています。

 また、臨床工学技士は特殊血液浄化として『レオカーナ』の治療提供を行っています。この治療はLDLコレステロールやフィブリノーゲンなどを吸着除去し血液レオロジーを“サラサラ”にする事で抹消血液循環の改善を導き、難治性潰瘍を治療する事を目的とします。

 下肢潰瘍の原因は様々ですが、これまでの症例に共通して言えることは、“最初は些細な傷”である事です。絆創膏貼っても傷がふさがらず潰瘍になってから相談では遅いのです。

日頃からご自身の足をよく観察し、どのような相談でも構いませんので来院時にはスタッフにご相談ください。 ご自身での『爪切り』も非常にリスクとなる場合もありますので、「爪を見て欲しい。」でも構いませんよ。 

【レオカーナ】

特殊血液浄化(血液吸着):1.5~2時間の治療を一連の治療として24回まで保険適応で行います。

透析患者の場合には基本的に透析とは別日に週2回のペースで行います。